久しぶりに焦った。
午前中、暖炉にくべる薪を、鉈で割っていた。
大物は、夏の間の男仕事だけれど、小さなものは、必要に応じて、私が割る。
夫が元気だった頃は、もちろん私はそんな事はしない。
夫が率先してやってくれた。
夫の手を借りられなくなってから、私は随分いろんな事が出来るようになった。
やらざるを得ないでやっている内に、以前は出来ない事も出来るようになる。
今はもう、男か女か分からない位、重労働も得意だ。
きっとそんな自分に、隙があったのだろう。
そろそろ止めて置けば良いのに、もう一回鉈を振り下ろしたその時・・・・
ギャーーーー!

鉈は、薪ではなく、私の左手親指の爪と肉を破壊していた。

大変!


!


焦った!!

とにかく止血。
しっかりと患部を握り締めながら、心の中で自分に言い聞かせた。
大丈夫、大丈夫、落ち着け、このくらいは大丈夫。昔、包丁で小指の先1mmを切り落としたときのほうが酷かったじゃないか。この位の出血なら、大丈夫、落ち着け!思ったとおり、暫くすると出血は治まる方向へ向かったと思えた。
水で洗い流し、消毒液をふりかけ、滅菌パットを当てて、絆創膏でぐるぐる巻きにし、何食わぬ顔で仕事へ行った。
絆創膏から血が滴り落ちてくるので、何度か取り替えなければならなかった。
夕食、昨日から、焼肉にしようと決めて準備していた。
血の滴る肉を焼きながら、夫に話してあげた。
ねえ、お父さん、今日、ジェイソンばりのすごい惨劇があったんだよ。
鉈がね、グサッってささってね・・。かわいそうでしょ。オーバーに話してみたが、もちろん夫は知らん顔。
はぁ~、
一人・・・って、こう言う事なんだと思った。
事故や怪我には、人一倍気をつけているつもりだったけど、まだまだ注意が足りなかったという事だ。
肝に銘じて過さなくては。
それにしても、指が千切れなくて、良かった。

皆様も、薪割りの際は、お気をつけ下さい。
って、しないか。
病院に行かなくて大丈夫ですか?
菌が入ったりしたら・・
お大事にして下さいね 。゚(゚´Д`゚)゚。