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いつでも里親募集中

最近の夫は、目を閉じている事が多い。



閉じられた目と眉間の皺が、「不快」を発信している様に思える。


以前は、大声を挙げたり、うろうろ歩き回ったり、果ては暴力、暴言で「不快」を表現していたけれど、病の進行のお陰(?)で、至って静かな表現方法になった。


「不快」そのものが減ったのか、それとも同じ「不快」を抱えていても、その表現が出来なくなってきただけなのかは、良く分からない。


分からないから、前者にしておく。


最近の私は、考えても仕方のない事は、考えないで済ませ、考えても分からない事は、自分が都合の良い様に解釈する事にしている。


だけど、眉間の皺をより良く解釈する術は、今の所習得できないで居る。


部屋に入って、初めから夫の表情が良い事は、滅多に無い。


大抵、じっと目を閉じて眉間には皺が寄っている。


その皺が消えて目が開くには、少しの時間と、美味しいお八つと、私の声が必要だ。


そして、少しずつ目が開いてくると、今度は私の笑顔の出番となる。


夫の表情があまり良くない時は、無理やりの笑顔になるが、穏やかな良い顔を見せてくれた時は、自然の笑みがこぼれる。


問いかけに頷いてくれたり、ほんの少しでも笑ってくれたりした時には、本当に本当に嬉しくて、心からの笑顔になる。







今日の夫は、しかめっ面から始まったが、直に目が開いて落ち着いた表情になった。



職員さんが、


「昨日の昼食の前後に、とても穏かで、手を振ってくださいました。また、TVでお笑い番組を見ておられた時に、それにあわせて手を動かしたりされます。」


と、話してくださった事も、私の気持ちを明るくするに役立った。


車椅子を窓際に持って行き、一緒に外を眺めてみるが、夫の視線は、外の景色より、私の顔に向けられている。


赤ちゃんが、人の顔をじっと見つめるのと同じ脳の働きだろう。



あまりに見つめるので、言って見た。


お母さんだよ。


きれい?


美人?


かわいい?


お母さんの事好き?



夫は、律儀に小さく頷く。


私は、夫と向かい合う形で座り、山ほどの笑顔をプレゼントしてあげる。









お父さん・・・


その大きく見開いた目で、しっかりと私の笑顔を見て下さい。


今、私の想いを貴方に伝える方法は、この笑顔しかなくなりました。






残念ながら、夫が私の笑顔を脳に、心に、焼き付けることは出来ない。


記憶に残す事は出来ない。


たった今の、この瞬間の笑顔だけが、夫への通信手段だ。




安上がりだな。




DSC00075笑顔のプレゼント




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