この時期になると、各地で盛大なイルミネーションが人目を引く。
ほんの2年前、声高に節電、節電と叫ばれていたのはどうなったの?と思う私は、心が素直じゃないんだろうか。
夫と一緒に、最後に煌びやかな光を見に行ったのは、多分、発病する少し前だったと思う。
いつもドライブに行っていたダムに飾られる、日本一高い(と、言われている)クリスマスツリーを見に行った。
その後、それどころではない日々が流れていたので、イルミネーションを見に行くゆとりなどなかった。
それは今も変わりがない。
車に乗せて連れ出すことが、出来ない訳ではないが、寒い時期に、暗い中、出かけることが、夫を喜ばせるとは思えない。
ならばせめて、部屋の中を飾ろうか、とも思った。
ただ、色々考えると、あまり上手く行きそうにない。
小さなツリーであっても、職員さんたちの動きの邪魔になる様な気がする。
扉にリースを吊るすのも、フックがない。
窓ガラスに貼り付ける、ゼリー状のサンタさん

や雪だるま

を見つけたけれど、説明を読んで見ると、跡が残る可能性があると、書かれている。
借り物の部屋は、それなりに気を使う。
いずれにしても、何をしても、夫が喜んでくれると言うより、私の自己満足なので、色々考えた末、結局、何もしないことにした。
まあ、毎日美味しい食事を一緒に食べられるだけで、充分過ぎるほどの幸せだ。
ところが・・・・
昨日の事、夫のホームの傍まで行った時、
巨大なイルミネーションが目に飛び込んできた。
ホームの直ぐ傍にある2階建てのアパートが、丸々一棟全部、飾り付けられていたのだ。

入り口の左右には、大きな大きなサンタさん

と、雪だるま

が輝いている。


すごい!

きれい!!


私は、急いで3Fの夫の部屋へ行って、カーテンを開けた。
まるで、私たちの為に飾り付けられた様な、絶好の位置にそのアパートはある。

いつもは、カーテンを閉めた部屋でTVを見ながら夕食を食べる。
でも、今日は、カーテンを大きく開け放して、窓際にテーブルを置いてみた。
TVは点けずに、夫が好きなCDを聞きながら、二人で鍋を囲んだ。

夫の目が、きれいな光を捉えたかどうかは分からないけれど、音楽に合わせて身体を動かすなど、調子が良い印を見せてくれた。
これからクリスマスまで、毎日毎日、素晴らしいイルミネーションを

背景に、夫と一緒に夕食を食べる事が出来る。
こんなに豪華な

12月は初めてだ。
頑張って、美味しいお食事、作らなくっちゃ。
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