また春が急速に近づいた。
庭に出てみると、フキノトウが次々と顔を出している。
こんなに沢山顔を出されたら、今週もまた、天ぷらにしなくては。
大好きなお蕎麦と共に、「天ざる」にした。
まだ一緒にお出かけできた頃、何度も何度も「天ざる」を食べに
行った。
そんな思い出話などをしながら、夫と共に家で食事が出来ることは、この上ない幸せだ。
食べ終わった後、デッキに出てみた。

「出てみた」とたったの4文字だけれど、私の心の中では、大きな大きな喜びなのだ。
夫は、外が大好きだ。
外が似合う。

陽の光を燦燦と浴びる夫の後姿は、無条件に素晴らしい。
家に入って、暫くお昼寝。
目を覚ましてから、果物を食べる。
夫は、じっと目を閉じたまま。
眉間には、少々の皺も蓄えている。
だけど・・・・
不思議な事に、夫のそんな顔を見ても、今の私は気持ちが曇らない。
お迎えが来て、夫は自分の家に帰って行く。
何て、平和な。
私も昨日<ふきのとうの天ぷら>をたらふく食べました。従姉が忙しいだろうからと揚げたてを届けてくれました。
近所に住む高校時代の恩師が三日に一度は「元気か?」とのぞいてくれます。
洗濯を干していると、通りがかった夫の友人が「旦那は穏やかに過ごしているか?」と声をかけてくれました。「うん、穏やかよ。」と答えます。
周りの人たちのさりげない優しさ・・・私は幸せなのかも???