用事があって、普段は行かない方角に車を走らせた。
その方向は、以前、夫と一緒に仕事で良く走った事がある。
懐かしいと言えば懐かしく、切ないと言えば切なく、温かいと言えば温かく、悲しいと言えば悲しく・・・・・
心の中で、色んな感情が混ざり合いながら、1人で運転した。
帰りに、たまたま買い物に寄った大きな商業施設は、夫と何度も何度も出掛けた所だった。
体重が増えた夫は、Mサイズのシャツが着せにくいと言われていたので、ゆったりサイズのシャツを買うのが目的だった。
ここに一人で来るのは、多分6年ぶり位だと思う。
そんなにも長い間、来ていなかった。
わざわざここまで来なくても、生活は近くで賄えていたからだ。
お店は、以前と殆ど何も変わらずそこにあった。
お店、ベンチ、エスカレーター、目に映る全ての場所に夫との記憶がある。
ソフトクリームを頼んだら、落としてしまった事。
いつの間にか、エスカレーターに上手に乗れなくなっていた事。
ズボンを試着した時、店員さんの言われることが理解できなかった事。
一番強烈な記憶は、トイレを見た時に蘇ってきた。
初めて多目的トイレに一緒に入った事。
大変なオマケが付いて来て、その後が大騒ぎになった事・・・・・。
ここでなくてもシャツは買えたのに、わざわざここに来てしまった事を少々後悔しながら、XLサイズのシャツを一枚だけ買った。
夫に良く似合いそうな、ブルーのストライプのシャツだ。
お八つの時間が近くなっていたので、真っ直ぐ帰ることを止めて、コンビニでプリンを買って、そのまま夫の家に寄った。
職員さんが、「さっきアイスクリーム食べました。」と言われたけれど、そんな事は気にかけず、一緒にお八つを一杯食べた。
しっかりと目が開いているので、外をお散歩した。
朝からの疲れが、少し回復した。
夕方5時、いつもとは反対に自分の家に帰って来た。

ありがと、メグちゃん。
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