三連休最終日、いつもの様に3時前に部屋に入った時、「美味しい?」と語りかける声が聞こえてきた。
職員さんが、夫にお八つを食べさせてくれていた。
「冷蔵庫のもの勝手に使わせてもらってます。メロンとヨーグルトとカルピス、昨日は柿を小さく切って、ヨーグルトと混ぜて食べました。」
小さく切ったメロンがヨーグルトと混ぜてある手作りお八つを、夫は美味しそうに口に運んでもらっていた。
夜帰る時、翌日のお八つにと思って、食べやすく切った果物を冷蔵庫の中に入れて帰る事がある。
翌日行って、無くなっていると、食べさせてもらった事が分かり、嬉しくなる。
お皿がそのまま残っていた時は、少々がっかりする。
食べさせてもらえなかったんだね・・・・と、我儘な家族の感情になる。
今日の様に、一手間かけて頂いているのを知ると、本当に嬉しくなる。
職員さんはいつもいつも忙しい。
そんな中でも、夫が喜ぶ様に、工夫していただいたと思うと、本当に嬉しい。
職員さんからお皿を受け取って、続きを私が食べさせた。
車椅子は、窓の外へ向ける。
CDを聴きながら、色々お話しする。
夫の反応を鈍くするに充分な年月が経過したと感じる。
夫は、時々、明らかに「知らない人」を見ている目で、私を見る。
仕方ないね・・・・・
病気だから。

忘れないでね。
人って欲深いですね。