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いつでも里親募集中

夕方、部屋に入った時、看護師さんが二人、夫の周りで何やらやっていた。


傍には、四角い機械がある。


「あ、今、痰を吸引する所なんです。」


痰の吸引?


久しぶりの医療行為に、ちょっと驚いた私に、看護師さんが言われるには、熱が7度ほどあって、痰が多いので、吸引する事にした、との事。


夫の、のどは、以前から時々ごろごろしている事があった。


一人でごほごほして、痰が切れれば良いのだけれど、それは滅多に出来ない。


昨日の昼間来た時、いつもよりごろごろしていると思っていた。


でも、取り立てて、どうするという事もないので、そのまま帰った。


そして、今日、吸引となっていた。


看護師さんが、細い管を夫の口の中に差し込んで、絡まっていた痰は取り除かれた。


その後、夕食を食べたけれど、夫は全くごろごろ言う事無く、むせる事もなく、いつもの様に良く食べた。






このホームに入って、もう直ぐ2年。


良く噛んで良く食べて、ずっと健康で過ごしてきた。


それでも、この病気故に、夫の命がいつまで続くかは分からないと思って来た。


いつもいつも、来年の今頃、生きていられるかどうか分からないと思っていた。


今もそう思っていることには変わりない。


と、言いながらも、ここに来てから日にちが経てば経つほど、少しづつ、その思いが薄らいで来ている。


もしかしたら、来年も、今と変わらない生活をしているかもしれない、


5年後、10年後、生きているかもしれない、と言う思いもある。


だんだんと、そんな風に思う様になって来ていた。




でも・・・・・・・




機械で痰を吸引されている夫を見ながら、やっぱり、それは違うと改めて思った。


夫の病気は、進行性のもの。


絶対に、病気は進んでゆく。


1年経てば1年分、2年経てば2年分、脳は萎縮し、機能は衰える。


現に、痰を切る、と言う指令を、夫の脳は出せないでいるではないか。


明日にも、痰を詰らせるかもしれない、噛む事を忘れるかもしれない、食べる事を忘れるかもしれない、息をすることを忘れるかもしれない。


常に、そう肝に銘じながら日々を過ごさなくてはならない事を、改めて思った。


5年後、10年後、二人一緒の未来は描けない。


いやいや、来年も。


一緒に桜を見られるのは、今年が最後かもしれない。


今を大切に過ごすだけ、


ただそれだけだ。




007かなしい0327







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