家の近辺を、自転車に乗ったおばさんが行ったり来たりしている。
すれ違いざまに、「わかんなくなっちゃた。」と言うつぶやきが聞こえた。
間違いない。
とは言え、お客さんが来たので、私はそのまま店に行った。
お客さんが終わって、外に出ると、おばさんが、今しがた買い物を終えて外に出たばかりのお客さん(おじさん)に、声をかけていた。
おばさん「おじさん、○○に行くにはどうしたらいいの?」
おじさん「○○?道に出て、左に行ったら行けますよ。」
おばさん「ここ?道がなくなってるのよ。」
おじさん「そこじゃなくて、坂上がって、ほら車が走ってるの見えるでしょ、あそこですよ。私も、○○に住んでるんですよ。でも、ずいぶん遠いよ。どこ行ってたの?」
このあたりから、おじさんため口になる。
おばさん「△▽に行って、歌ってきたの。そしたら、帰りがわかんなくなっちゃって。」
おじさん「▽▽から来たの?」
どうやらおばさんは、▽△と言うところで、カラオケなどして、帰り道が分からなくなったらしい。
年齢は、おそらく70代、一見、元気そうなおばちゃんだ。
おじさん「後ろから着いて行ってあげるよ。」
たまたま、同じ地域に住む親切なおじさんに出会えて、本当に良かった。
もしかしたら、そのままずっと家に帰れなくなってしまったかもしれないおばさんの幸運に、心の中で拍手した。
おばさんは、親切なおじさんに教えられた通りの道に出る為に、家の前の坂道に向かって、勢いよく自転車を走らせた。
私は、暑さの中、遠いところまで帰るおばさんの後姿を、少々心配しながら見ていた。
すると・・・・
ガシャン!
おばさんは、坂の上り口のカーブで、見事にこけた。
慌てて走りよると、元気なおばさんは、「こけちゃった。」と言いながら、既に一人で立ち上がっていた。
良かったぁ・・。
おばさんは、再び、元気よく、自転車を押して、坂を上がって行った。
後ろから、おじさんがゆっくりと着いて行く。
おばさん、ちゃんとお家に帰れただろうか。
気になっている。
我が家の、気になるおじさん(夫)は、至って順調、何も変わらず、元気で居てくれるので、もう1人の、今一番気になるおばあさん(母)を、明日からまた、見に行って来ます。
おねがいします
初めてコメントします。
父(61)が認知症疑惑のaimoです。
わたしも、父が認知症疑惑になってから、町なかでそれっぽい行動をしている人が気になるようになってしまいました。
先日も道路(どんなに大きくない)の真ん中に自転車を放置したまま、分離帯の芝生の上で寝ている人を見かけて心配になりました。
ただの酔っ払いかもしれませんが、昼間だったので・・・
また訪問させてください。
☆いつもメグちゃんのかわいい写真に癒されています!(うちにも同じ犬種がいます)