ホームで納涼祭が行われた。
しかめっ面で始まり、食べている内に目が開いてくるのは、部屋で私と二人だけで食べている時も、こんなにぎやかな中で食べている時も、変わりがない。
夫は、本当に自分のペースで生きている。
食堂には、職員さん手作りのご馳走が並んで、座る場所が無いくらい、沢山の人で賑わっていた。
長男夫婦が居て、次男夫婦が居て、孫が二人居る。
そして、私が居て、夫が居る。
この普通の家族団欒が、今年は何と無く、「当たり前」の仮面を被ってやって来た。
このホームに入ってから、3回目の納涼祭だ。
1回目の納涼祭は、こちら。2回目はこちら。「じーちゃん」と呼びかけてくれるようになった孫に、残念ながら「はい」と返事をしてくれる事はないけれど、目が開いて、皆の中にいてくれるだけで上出来だ、と私は思っている。
賑やかなひと時は、あっという間に過ぎ去り、嵐の様に皆が帰った後、
「今日は、良かったね、楽しかったね。」
と言うと、夫はちゃんと頷いてくれた。
やっぱり、分かってるんだと思う。
そして、「当たり前」の仮面の下には、「奇跡」と言う素顔がある事を、私は忘れない。



メグちゃんも、学習してるね、偉い!
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