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いつでも里親募集中

夫が、目を開いている時間と、閉じている時間、どっちが長いかと言うと、断然後者である。


だから、目が開くと、ただそれだけで嬉しくなる。


時々、眉間に皺を寄せて、じっと目を閉じている夫を見ながら、何を思っているんだろうか・・・・と、思うことがある。


きっと、何も思ってないに違いない。


でも、何かを感じているんだろう。


それなら、何を感じているんだろうか。


喜?怒?哀?楽?


今の夫に、それらのどれだけが残されているのか、残念ながら良く分からない。


少なくとも、快と不快はあるだろう。






発病、13年目、


夫の症状は劇的な変化を遂げ、


そして、我々家族の生活も、気持もそれなりに変化した。


話しかけても返事は無い、聞いてるのか、聞いてないのか、それも分からない。


独り言を話す事には、すっかり慣れている私も、この頃は、夫に話しかけるよりも、自分自身が夫の部屋で寛いでいる事の方が多い様な気がする。


それはそれで、普通の夫婦みたいで悪くない。


夫が病気になっていなかったら、私が夫に話しかける時間は、今より少ないかもしれない。





そんな訳で、今日も夕食が終わった後、私は夫のベッドで、メグちゃんと一緒に寛いでいた。



150921_1900~01


この時間が一番安らぐ。


夫は、しっかりと目を開いて、TVに視線を向けている。


ベッドの方が後ろにあるので、私は夫越しにTVを見る事になる。


夫は、じっとTVを見ているので、後ろに居る私が見えない。


そんな夫を見て、ふと思った。


今、奥さんが同じ部屋に居る事が分かってないに違いない、と。


それもつまらないので、夫の前に回って、話しかけた。


夫は、TVから、目の前に来た奥さんに視線を移してくれた。


とりたてて、話題はないけれど、


明日ね、T(次男)たちが、おばあちゃんの家に行くんだよ。


結婚後、初めて、遠方に住んでいるおばあちゃんに会いに行く次男夫婦の事を話した。


もちろん、返事など期待してない。








ところが・・・・









あっ、そう






夫が、返事してくれた


驚いた


そして、随分久しぶりに、声と、ちゃんとした人間らしい文章が聞けたことに、この上ない喜びが込み上げた。







例えどんなに病気が進んで、声も、言葉も、ほんのちょっとの頷きさえもなくなってしまったとしても、


やはり、家族の声、家族の話題、家族の話しかけ、家族が居るから漂う空気、


それはきっと夫の五感を通って、体の奥底まで届くんだと思う、


体中を駆け巡るんだと思う。


職員さんも、一杯話しかけてくれる。


だけど・・・・


家族としての会話は、家族にしか出来ない。


平穏な時間が長く続き、少々気分の弛んでしまった私に、


夫は、時々こんな風なやり方で、大切な事に気付かせてくれる。





「あっ、そう」


夫の口から久しぶりに出てきた声は、晩年の昭和天皇みたな優しさと重みがあった。







150921_1859~01



今日は、敬老の日、


お部屋には、綺麗な花が飾られていた。






コメント

夫が誤嚥性肺炎で入院してます。
朝夕の食事介助に連休中はお昼も通いました。
車で2〜3分の距離を通いながら、momoさんの毎日が浮かびました。
時々ですが会話が成立する事に感謝しなくてはいけませんね。

はなさん

ご主人様如何ですか?はなさんは大丈夫ですか?

我が家も、過去に4回誤嚥性肺炎を繰り返し、一度は人工呼吸器装着を言われたりもしましたが、運があるのか、生命力が強いのか・・・

たとえ近くても、仕事の傍ら毎日通うのは、大変です。知らず知らず、疲れが溜まってしまうと思いますので、どうぞご自愛くださいね。

一日も早いご回復を祈ってます!



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