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いつでも里親募集中

修行

夫の帰宅日。


たまたま、孫が遊びに来た。


片言をしゃべるようになった孫は、部屋に入った時、目を閉じている夫を見て、「じーちゃん、ねんねしてる。」と言った。


その後、写真を見て、「じーちゃん、ニコニコわらってる。」とも。


夫らしい優しさに溢れた、私のお気に入りの一枚を壁に飾っているのだ。




一緒に果物を食べる。


2歳になった孫は、小さな手にフォークを持って、上手に自分で食べる。


66歳の夫には、私が口に運んであげる。


何時の日か、「どうして、じーちゃんは食べさせてもらってるの?」と聞いてくるだろう。





ぶんひろ1027


まるで、孫が遊んでいるのを見守っている様なこの一枚。


私にとって、一つの夢の実現には違いない。


夫が家に居て、尚且つ、孫と同じ空間に居る。


数年前の、不穏酷く、うろうろと歩き回っている時期だったら、このツーショットはありえない。


それが実現している、そんな夢の様な幸せが、心の底から溢れ出す。




そう感じている事は間違いないのだけれど、幸せであればあるほど、同時に、残念な気持ちが同じ位沸きあがる。






走り回れる位ひろ~いお部屋なのに、大きな大きな黒い椅子があって、何と無くいつもと違うね、

「じーちゃん」だよって言われたから、「じーちゃん」って呼んでみたけど、その大きな椅子に座っている大きな人は、ネンネしているみたい、お目目があいてないよ。

おでこに皺が寄ってるし・・・・・近くに行くの・・・・・・何だかこわいよ。



と、孫が思ったかどうかはわからないけれど・・。








夫は、子供が大好きだった。




もし、






もし、







病気になっていなかったら、孫と遊ぶことを、どれだけ楽しみ、喜び、どんなに幸せを感じていただろうか。


そんな何もかもをなくしてしまった夫。




はな14027






「おみやげ」と言って、持ってきてくれた手作りのお花を胸に刺してあげたけど、何の反応もない夫。


せめて、壁に貼った写真の様に、ニコニコ笑っていてくれたらいいのに。


孫から貰う癒しで、私が幸せを感じれば感じるほど、それに比例して夫への切なさが募る、


悲しみが増す。


やっぱり、夫には病気になって欲しくなかった。


二人で一緒に、孫と遊びたかった。


孫が帰った後、二人で一緒に、じじバカ、ばばバカの話をしたかった。


二人で一緒に・・・・・・








かわいそう1027







発病13年目、


長い介護生活が続く。


地獄のどん底の激しい時期が過ぎ去ると、とりあえずは平穏が訪れる。


そんな日常にもすっかり慣れて、ささやかな事に喜びを感じる天才となり、それなりに幸せに生きているつもりだ。


そう、


私は、これでいいんだ。


我が家はこれでいいんだ。


そう思って、わが身の不幸を嘆くことなく、人をうらやむことなく、欲も無く、


これでいいんだ、


そう思って生きている。


そう思っているけれど、


夫が若くして病気になった事、そして、ここまでの壮絶な日々、また、これから先も、永遠に回復することの無い現実、


それらは、消えることなく、また、綺麗に塗り替えられることなく、私の心の片隅、いや、もしかしたらもっと威張った位置で、永遠に存在し続けるのだ。


どんなに、私が、今の日々に、小さな幸せを感じて、それで満足していたとしても、それは消えることなく存在する。


そして、普段は影を潜めていても、何かあると、すーっと前面に出てくるのだ。


どう贔屓目に解釈しても、悲しい現実に見舞われてしまった事実は、私が生きている限り背負っていかなくてはならない。


「乗り越えた」振りしても、「受け入れた」振りしても、その事実は、そこにある。


重く、ある。


私の幸せは、それをひっくるめた上での幸せでなくてはならない。




修行、修行、


生きている限り、修行だと思う。








めぐ1027




コメント

まったくそのとおり

はじめまして、momoさん

ずっと読者です。

68才の夫も若年性アルツハイマー病で、発病十年になるかと思います。

気持ちを整理できずに過ごして来ましたが、今日のブログを読み、
まったくそうだと思わずコメントしてます。

ショートステイ帰りの今日、近くの内科にインフルエンザの予防注射に連れて行きましたが、待合室でも診察室でもずーっと意味不明な声だしでしゃべり続けています。周りの視線に耐える事にも慣れました。

私はこれでいいんだ。わが身の不幸を嘆くことなく、人をうらやむことなく、欲もなく、そう思って生きている・・・

momoさん、今日のブログ、とても共感しました。




ebosiさん

はじめまして。ずっとお読み頂いていたとの事、また、コメント頂いてありがとうございます。

10年・・・なんですね。きっと、色んな事が山ほどあって、そして、10年・・なんですね。

この記事に共感頂いて、とても嬉しく思いました。悲しいことや辛いことは、それなりに生涯着いて来るんだと思いますが、この道を歩いているからこそ見えてきたものは、あまりにも大きいと思っています。

置かれた場所で、それなりの幸せを小さく咲かせられたらいいですね。

どうぞ、お体を大切に、ご主人様との穏やかな日々が沢山ありますことを祈ってます。

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