部屋に入ると、下駄箱の上のファイルをまず見る
今日は-4日
夜までに出なければ、ラキソを飲まされて、明日排便がある
ずっとこの繰り返しで、自然排便があったのは、おそらくもう一年以上も前のことだと思う
5日に一度の排便だから、たっぷりと出る
初めのころは、何とか自然排便をと願ったものだが、時が流れると、まあ、薬の力を借りたとしても、出るものがでればそれで良いかと思うようになった
お八つにしようかなと思った時、職員さんがオムツ交換に来られた
お姉さんは、手際良く大きな夫をベッドに寝かせて、作業に掛かった
そして、
「あれ?臭うかな?」
と言いながら、夫のお尻に鼻をくっつけた
職員さんって凄いと思う
赤ちゃんが排便したかどうか確かめるために、世のお母さんたちは、自分の鼻を赤ちゃんのお尻にくっつけて確認する
それは、ごく当たり前の事だけど、それと同じ事を大きなお尻の要介護者にも、当たり前の様にされている職員さんを見て、感服した
愛情が無ければ出来ない事だと思う
ありがたくてありがたくて、
本当に嬉しかった
夫は、その時まだ排便はしていなかった様だ
今晩薬を飲んで、明日排便があるはず
そんな事をお姉さんと話しながら、夫を観察していると、
どう見ても、出る!と訴えている
あ、出ますよ!そう言うと、お姉さんは急いで助っ人男性を呼んで、夫はトイレに座らせてもらうことが出来た
薬を飲んでいないから、果たして出るかどうか・・・・
そんな思いで見ていたが、夫は、何と、上手に野球ボール大の物を排泄したではないか
凄い!
最後に自力で排泄して以来、恐らく一年以上経っているのではないだろうか
助っ人のお兄さんは、自分が看る様になってからは初めてですと言われた
タイミング!
そう、タイミング!なのだ
夫が排便したいと思った時に、たまたま私がいて、たまたま愛情深い職員さんが来てくれた
終わった後、お姉さんと話した
何でもいいから、トイレに行きたいという意思表示が出来たら良いのにね、と
何はともあれ、めでたい自然排便でした
今日は母の日
夫からのプレゼントだと思う事にしよう
コメント
コメントの投稿