お昼ごはんとお八つを食べさせながら、夫に話しかける。
今ね、お庭がすごく綺麗なんだよ。ピンクの芝桜が終わった後、紫蘭が咲き乱れ、松葉菊がポチポチと可愛い花を開き始めている。
どんどん広がって行く芝桜をあちこちに移植しながら、自己流のガーデニングが最近の楽しみだ。
夫も、元気だったころは、庭仕事が好きだった。
あれこれ花の苗を買って来て楽しんでいたものだった。
綺麗になって行く庭を頭に描きながら、夫にも見せたいな、と思った。
もう、長いこと家に連れて帰っていない。
何年か前までは、
週一のペースで、自宅で過ごしていたが、家の都合でそれが出来なくなっていた間に、夫の様態が変わってしまった。
今の夫を家に連れて帰ることは、体力的に無理があるだろう。
本人の為にならないで、私の自己満足だけだったら、そんな事をする意味はない。
そう、思ったけど、綺麗なお庭を夫と一緒に眺められたら、どんなに嬉しいだろうと思った。
ねえ、お父さん、もう一回家に帰る?もちろん、返事など期待しない。
ところが・・・・・
あ”あ”あ”夫は、ほんの少し首を縦に動かして、そう答えてくれた。
驚いた。
そして、嬉しかった。
あ”あ”あ”夫の言葉を、凡人の言葉に置き換えるのは止めておこう。
あ”あ”あ”そのまま、もらったよ。
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