今日は、H先生2度目の往診だった。
帰宅してからのこの2日、夫は熱を出していない。
出ても7度台前半に収まっている。
痰の吸引も、昨日は1回、今日は3回しかしていない。
酸素の数字が90を切って、のどがゴロゴロしている時に限定すると、そんな回数になった。
先生は、夫の額に手を当てて、次に聴診器で胸の音を聞かれた。
一昨日、雑音がすると言われたばかりなので、私は先生の言葉をじっと待っていた。
先生は、聴診器を当てながら、「少し良くなってるかな。」と独り言のように言われた。
ほんとですか?
すかさず聞くと、
良くなってますね。一昨日雑音がしたので、そのまま悪くなって行くかと思ってましたが・・・・・
良くなってますね。
そんな事あるんですか?
と私が聞くと、先生と看護師さんが口を揃えて、
おうちパワーです
おうちパワーです
と言われた。
どうやら「おうちパワー」と言うのはあるらしく、昨日の訪問入浴さんも言われていたが、もうあと僅かと言われ、家に帰った人が、良くなる、と言うことは実際にあるらしい。
まだたったの2日だけれど、私自身も、夫の表情が施設にいた時よりも穏やかになっている事に気が付いていた。
顔を拭いたり痰の吸引をしたり、おむつを替えたり、
つまり「嫌な事」をされた時には、顔をしかめるが、普段はいつも穏やかな良い顔をしている。
その顔を見るのが嬉しくて仕方がない。
お父さん良い顔してるね。
と、一日に何度も言ってしまう。
それから、私はこの2日、
痰の吸引をほとんどしなかった事、
食事は夫の様子に合わせて、少しづつ何度も食べている事、
便は出ていない事、
などを報告した。
先生は、何を言っても、それでいいですよと言ってくれる。
ついでに、外から帰って来ると、夫がここに居てくれて、とてもとても嬉しい事、
連れて帰ってきて本当に良かったと思っている事も付け加えて話した。
先生は、
ご主人と奥様の顔を見ればわかりますよ。
と言って下さった。
まだ始まったばかりの在宅介護、
「おうちパワー」がどれだけ功を奏するのか、
期待はしないで、明日も普通に生きてゆこう。
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