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八月

一旦は6月末までの命と宣告された夫が、八月一日を生きて迎えた。


発病15年が過ぎ、もう満身創痍、あちこちボロボロの筈だけど、当の本人がそれを嘆く言葉を持たないのは、ある意味救いかも知れない。


嘆く言葉を持たない、だけでなく、嘆く、と言うこと自体を感じなくなっていると思いたい。


生まれたばかりの赤ちゃんが、歩けない、寝返りも出来ない、一人で食べられない、オムツしなくてはならない、


そんな事を嘆いているかと言うと、そうではないのと同じく、夫の頭も心も、凡人が苛まれるあらゆる嘆きから解放された、と思う。


「神様からの贈り物」などと言われたりする所以だ。


そんな天使のような頭と心を獲得した夫ではあるが、体はやはりガタが来ている。


春からの繰り返す肺炎のために、体重は大分落ちているはずだ。


176センチ、57K位が健康時の平均体重だった。


人生最悪の時期、精神病院に入院中に、43Kまで落ちた。


頬がコケ、眼窩がくぼみぎょろっとした怖い顔だった。


その後、理想的な施設に巡り合え、どんどん増えて、63Kにまでなった。


しばらくその状態を維持していたが、いつの間にか減ってきたのに気が付いたのは、一年半ほど前だったと思う。


57K?いつの間に?


そして、3月3日に肺炎を起こす直前は54Kで、その後は一旦50Kを下回ったらしい。


口から食べることを再開して、50Kを越えて、自宅に帰った。


そこからは測っていないので分からない。


入浴さんに頼めば測れるらしいが、なんとなく怖いのでお願いしていない。


増えてなかったら嫌だなと言う思いだ。


家に帰って、肺炎も治って、口から食べているのに、体重が増えていなかったら、なんとなくショックだから、測らない。


体重が増えようが増えまいが、夫との日常は何も変わらないのだから、測る必要がないとも言える。


体重に関しては、そんなところだけれど、もっと気になる満身創痍は、手足の拘縮と褥瘡とたまに出る高熱だ。


拘縮は、数年前から徐々に起きて来ていたが、この頃はかなり酷い。


こればっかりは、家に帰ってからの方がむしろ酷くなっている気がしている。


数年前から、週に2・3回マッサージの方に入ってもらっているが、効果のほどは分からない。


看取り目的の帰宅をしてからは、本人が嫌がらない事、が基本なので、マッサージと言っても、優しくそっと撫でている風だ。


足の拘縮が一番酷くて、ベッドに横になっている時は、太ももとふくらはぎがくっ付くほどくの字に曲がっている。


車椅子に座ると、少しましになる。


まあ、今更立ち上がる訳でも歩く訳でもないので、曲がっていても何一つ支障はないのだけど。


着替えの時がやり難いくらいで、本人は、曲がっているから苦痛を感じている訳ではなさそうだ。


むしろ、無理に伸ばそうとしたりすると、嫌な顔をする。


痛くない、苦しくない、それが全てなら、拘縮はあまり気にかけないで良いのかもしれない。


少々気になるのが、棺桶の蓋が閉まらないのでは・・・?


まあ、その時は本人死んでいるんだから、これも苦痛はないだろう。


褥瘡は、やはり肺炎を起こしてベッドに寝たきりになってから徐々に表れてきた。


施設では、足をカバーする分厚い靴下みたいなもので保護されていたけれど、どう見ても暑そうなので、家では使っていない。


一番酷くなっていた右足の外側には、薬とガーゼで保護し、ちょっとだけ赤くなっているところは、シールを貼っている。


車椅子に座る様になってから、かなり改善されたけど、1週間ベッドに戻ってから、また赤みが増した。


折れ曲がった足の角度によって、右が下になったり左が下になったりする。


長く下になっている方が、当然赤くなる。


膝の間や足の下に、クッションを差し込んで、出来るだけ当たらない様にしている。


何しろ、細くて骨ばっているので、ぶつからない様にしないといけない。


動かない、と言うことは如何に体に良くないかが分かる。


そして、一番の気がかりはこの2週間、週一で出た高熱の理由だ。


肺炎やインフルエンザ、と言うはっきりした理由がある場合はともかく、何の熱だか分からない、と言うのが、なんだろな・・?と思う。


最近、数年前に亡くなった方のブログを読み返したりしている。


「また熱が」なんてタイトルがあったりする。


人間、燃え尽きる寸前には、こんな風になるんだろうか、ろうそくみたいに。


と、夫の満身創痍を色々挙げてみたけれど、


実は、そんなに心配している訳ではない。


家に帰ってきてから、どんどん表情が良くなってきている。


声も出るようになった。


そして、食べる。


あとどのくらい時間があるのか分からない。


でも、例えば明日、だったとしても、


もう充分、と思える。


それほど、平和な穏やかな時間を夫が私に与えてくれているのだ。









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