夫を見送ってから、10日が過ぎました。
葬儀を終えて家に戻って、夫の骨をリビングに置き、写真を飾って、その微笑んだ顔を見た瞬間から、私は不思議な感覚に捉われました。
なんだ、この晴れ晴れとした爽やかな感じは。
夫が居ないことが、ちっとも悲しくない、
主のいないベッドを見ても、淋しくない、
夫婦と言う形がなくなって、一人ぼっちになったのに、何の喪失感も感じない、
至らぬ鬼嫁だったにもかかわらず、何らかの後悔の念も湧いてこない、
とてもすっきり晴れ晴れとした気分の自分に、とてもとても驚いたのです。
昨年、母を送った時は、49日位までは、何となく重い気分を抱えながら過ごしていました。
それなのに、
夫が居なくなった直後から、
何故、私は、こんなに平穏な気持ちでいられるんだろう?
そして、
これが、夫が書いたシナリオの最後の一行だと気が付いたのです。
「自分が死んだ後、妻は穏やかな気持ちで日々を過ごしている。」
最終ページに夫はこう書き記していたんだと思います。
そして、それが実現する様、
私の心の中にある全てのマイナスの感情を、天に登る時に、一緒に持ち去ってくれたに違いありません。
悲しみも、淋しさも、苦しみも、不安も、悩みも、辛さも、何もかも。
あの日の青空は、本当にさわやかでした。
何とも、粋な計らいではありませんか。
こうして、夫は、最後まで私を守ってくれました。
これからも・・・・ずっと。
16年の介護生活も、とうとう幕が降りました。
卒業です。
2008年、デイサービスに通い始めた時に、何気なく書き始めたこのブログ、
思えば、随分沢山の記事を書いてきました。
そして、書き続けていたから、ここまで辿り着くことが出来た。
ここで出会った沢山の方々から頂いた、温かい言葉があったから、道中挫折せずにここまで来られた。
どれほど救われたかは、言葉に尽くせるものではありませんが、自分なりに書いてきたつもりです。
頂いた山ほどの温かいお心には、感謝してもし切れません。
夫と共に、心から御礼申し上げます。
さて、
夫が居なくなった今、私もそろそろここから卒業しなくてはなりません。
私が歩いた道と同じ道を歩いておられる方、
どうぞ、ご自分の心身の健康を第一に考えて、信じた道を進んでください。
このブログは、このままここに残しておきますね。
最後に頂いた沢山のコメントには、お返事できなくてごめんなさい。
一つ一つの言葉をかみしめて、ここから先の人生を歩んでいきます。
あふれ出る感謝の気持ちを捧げ乍ら、
本当に、
本当に、
ありがとうございました
お疲れ様でした。
ありがとうございました。
同じ時期に、お互いに歩み、
悩み、苦しみ、辛く、
また、喜び、感動し、笑い、
ずっと共に生きてきた気がする。
momoさんのブログでどれだけ励まされたかわかりません。
学んで、勇気をもらいました。
抜きつ抜かれつでしたが、
一歩先に行きましたね。
僕はどんなふうに迎えるのだろう。
この半年のヒロさんとmomoさんを
自分に照らし合わせながら見ていました。
どうもありがとう。