21時20分から翌朝5時まで、ヒロくんは歩き続けたそうです。「つかれた、もうだめだ~」と言いながら。
泊まりの翌日の夕方、ヒロくんは、いつもより早めに送り届けられました。
その前にNホームさんから「ヒロさんが、帰りたがって居られるので、今から送って行っても良いでしょうか?」と
TELがありました。
あ~、また調子悪いんだわ・・・・・
昨年末までは、比較的落ち着いていたのか、他の利用者さんと一緒の送迎車に乗って、5時頃の帰宅だったので、随分助かっていたのに・・・・
私は、覚悟して待っていました。泊まりの翌日の夕方は、気持ちを引き締めて、いつものヒロくんペースに戻らなくてはなりません。
機嫌が悪いと分っている彼の帰宅を待つのは、とても気が重くなります。
ところが、想像に反して、ご機嫌斜め具合は、ほんの5度位で、私の目には「普通」に戻ってきたのです。
こう言う予想はずれは嬉しいものです。
送ってこられたお兄さんが「昨日は殆ど寝ておられないんですよ。」と言われたので、連絡帳を見てみると、何と7時間40分に渡って、部屋の中を歩き続けていたと書かれています。
7時間40分の夜間行軍・・・・・自衛隊に入れそうだわ。
その割りにご機嫌が悪くないのが、ちょっと不思議でしたが、とにかく疲れているだろうと思って、暖かいミルクと最近お気に入りのローソンのロールケーキで労をねぎらいました。
そして、「少し横になる?」と聞いて見ると「うん。」と言うので、ベッドへ連れて行きました。
随分前から、眠れないと言う事とは別に、ヒロくんを、物理的に「寝かせる」と言うのは、簡単ではないのです。
自分から横になると言う事が出来ません。寝方を忘れてしまっているようです。
だから・・・・
座ってはいベッドを叩きながら、
ここ、ここに座ってはいこんなやりとりを何回も繰り返した末に、ベッドに座ってくれると、「寝る」事に一歩近づきます。
座ってくれた次にする事は、両足をベッドの上に持ち上げつつ、体を真っ直ぐの方向へ回転させます。
これが、成功すると、次は上体をゆっくりと倒して、頭を枕に乗せます。
どの過程においても、基本はゆっくりと優しく声を掛けながら・・・・・です。
ちょっと気が急いたりすると、敵はとたんにその気配を感じて、途中で立ち上がってしまうのです。
そうすろと、また一から仕切りなおしとなります。
全く・・・・・根比べです。
ところが、夜間行軍から生還した彼は、その日、17時前にいとも簡単にベッドへ横たわり、そのまま5時間も眠り続けたのです。
そして、その後、22時頃起きてきた彼は、遅い夕食を「おいしいおいしい」と言いながら、沢山食べて、その後、23時ベッドへ入り、また6時間の眠りにつきました。
朝、5時半に目覚めた彼は、朝食を「おいしい、おいしい」とたっぷりと食べ、7時半から10時半まで、三度目の眠りについたのです。
こんなに眠ったのは、本当に奇跡としか思えません。そして、その間、ご機嫌が、一度も斜めに傾く事が無く、トイレの誘導にも、実に素直に従ってくれたのです。
こんなに楽に一緒に居られたのは、本当に本当に久しぶりです。
まずいな・・・・・・こんな調子なら家で介護できるかも・・・・・
話は次回に続けます。
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