FC2ブログ

プロフィール

Author:momo


最新記事


最新コメント


最新トラックバック


月別アーカイブ


カテゴリ


FC2カウンター


フリーエリア

いつでも里親募集中

遡って、2週間前の出来事です。





週に一度のお泊りの日の夕方、


「今日は、随分調子が悪いのですが、家に帰ってもらってもいいでしょうか?」


ケアマネYさんではない声の主から電話がかかってきました。


えーー?


私の頭の中は、色んな思いが一気に駆け巡りました。



そんな電話がかかってくる事が、随分久しぶりだったので、単純な驚き。


そんなに調子が悪いと言われる夫の状態への戸惑い。


だって、今朝はいつも通りの機嫌で送り出したんだもの。


そして、週に一度の安息の夜が消えてなくなるかもしれないと言う事へのガッカリ感。


一番最後のが、一番大きな比重を占めていました。


何て返事しようかと思っていると、電話は直ぐに男性の声に変わりました。


夫が大好きなIくんです


「今日、午前中は比較的穏やかで問題なかったんですが、夕方から急に体の傾きが酷くなって、一人では歩けなくなってしまいました。

機嫌もとても悪く、座っていられないで歩き回られるのですが、支えないと危ない状態です。

今日の夜勤は、女性一人なので、もし倒れたら支えられないので、どうしたものかと思ってます。

今日はケアマネYが、研修で留守にしていて、O(NO2)もインフルエンザに罹って休んでいるんです。」


指示を仰ぐ事の出来る上のお二人が不在の状況で、現場に居合わせた職員さんたちが、どうしたものかと判断しかねて、取り合えず、家族に現状報告している、と言う事でした。



薬が増えてから、体の傾きが見られたのは分かっていましたが、そんなに酷いわけでもなく、歩く事に不自由はありませんでした。


現に今朝も、普通に送り出したのに。


それが、夕方から急に酷い状態になってしまったとの事。


Iくんの話からは、不穏極まりなく、体が極度に傾き、支えられながらも、徘徊を続け、それでも何度か床に座り込み、疲れ果て、弱々しくIくんに八つ当たりのパンチを食らわしている悲しい夫の姿が浮かび上がって来ました。


どうしよう?


「どうしたら良いんでしょう?」


私は、ありのままの思いを口にしました。


Iくんは、こう言いました。


「Yに連絡したところ、帰ってもらったら、と言うのですが、この状態でお帰ししてもとても大変だと思います。」


Iくんの判断は正しいと思いました。


我が家だって、夜勤は女性一人なんだもん。


Iくんの言葉は続いています。


「今夜はこちらで何とかしますが、今の状況では、出来るだけ早く病院で看て貰った方が良いと思います。」


とりあえず、支えないと倒れてしまう男が一人、家に戻って来ないと言う「目の前」の現実に安堵しましたが、私の頭の中では、次なるステージが急激に開けて来ました。


Iくんは言いました。


「一晩寝て、もしかしたら良くなっているかも知れないですけど・・・・」


私は、そんな事あるわけないと思いつつ、


「明日の朝、もう一度お電話を頂いていいでしょうか?その状況によって、そちらに迎えに行って病院へ連れて行きます。

主治医の診察は土曜日なので、出来たらあと一日何とか過ごしたいのですが、緊急ではいつでも看て貰える病院だから、どうしてもダメそうなら明日連れて行きます。」


その時既に、私の頭の中では、明日夫が入院している様子が描かれていました。


そして、つくづく、即対応してもらえる病院へ転院しておいて良かったと思いました。


入院出来ない、精神科の先生は週に一度しか来ない、以前の地元の病院にだったら、こんな時の精神的ストレスは、今の何百倍もあったと思います。


私は、最後に7時半ごろオシッコさせれば、そのまま朝までトイレに連れて行かなくても大丈夫なので、何とか体を横たえる事が出来れば、多分朝まで寝られると思う、と、ちょっとでも夜勤の女性が気が楽になれる様な情報を伝えて、受話器を置きました。




さあ、困った。



メグちゃんと二人だけの安らぎの夜が一転、「夫、入院前夜」のあの何ともいえない感覚に変わりました。


日ごろは、夫が目の前に居ることが、大きなストレスになっているくせに、いざ居なくなると思うと、別の感情が芽生える。



あ~、もっと優しくしてあげれば良かった。


わがままばかり言わなければ良かった。


カキフライが食べたいって言った時、作ってあげればよかった。





大小、様々な後悔と共に、あまりにも悲しい夫の人生が、かわいそうでかわいそうでかわいそうで・・・・・




ある人が言っていた言葉。


かわいそうだと思ってはいけない。


かわいそうだと思ったら、それが通じて、本当にかわいそうな人になってしまうから。




真実だと思います。



でも・・・・・



そんな事、無理。



そんな理屈聞かされても受け入れられない。



何が何だかさっぱり訳が分からなくて、混乱の極致にある夫が、眉間に皺を寄せて、尚且つ、身体まで傾いてしまい、苦しみの中にある状態を、かわいそうだと思わないことは「私」には無理。



どんな偉い先生が、何を言っても、今の夫の状態は「私」はかわいそうでかわいそうでかわいそうで・・・・・∞



「私」が、この思いから抜け出せない限り、夫に本当の安息は訪れないのかもしれません。


でも、今は無理。


「今」の「私」には無理。


無理なんだから無理。


こんな気分の時に、一人で居るのは危険です。



夕方、戻ってきた息子たちに、急変しそうな状況を話しましたが、彼らは、心配そうな顔をしながらも再び仕事へ戻って行きました。


む、逃げたな!


いいよなぁ逃げられるやつは・・・ねえ、メグちゃん。


やはり、今夜の話し相手は、メグちゃんしか居ないようです。



でも、こんな事を犬に向かって話しかけている私は、我ながら、危険な心理状態です。



そんな危険な私の心を救ってくれたのは、PCの向こう側の母の笑顔でした。


母には、今日のことは話しません。


入院したら、事後報告するつもりでした。


いつも通りの母の笑顔を見ると、私も、自然と笑顔が出て来ました。


たまたま来ていた、夫と同い年の私の兄の、頼りがいのある顔もまた、救いでした。


肝心の話はしませんでしたが、1時間近く、顔を見ながら話している内に、私の気持ちは随分楽になってきました。


離れていても、肉親とはありがたいものです。



そして、入院前夜の眠れぬ夜になるはずが、朝までの熟睡に変わりました。



我ながら、神経、図太くなったかも・・・・・








翌朝、8時半頃、運命を左右する電話が入りました。


声の主は、マドンナさんです。


夫が、一番好きなマドンナさん。


まだ若くて、ほんわかした雰囲気を持っていて、何があってもあわてたりドタバタしたりしないで、ゆっくりのんびり事を進めて行きそうなマドンナさんです。



「昨日の夕方、私が夜勤で出勤して、今日は一緒にお泊りですとお話しすると、分かって頂けた様で、ありがとう、と言われました。

そして、それからだんだん落ち着いてこられたので、早めに夕食を召し上がって頂いて、6時半頃に横になることが出来ました。

それから、2回ほど起きて、トイレに行かれましたが、8時頃からは朝まで眠られました。

今朝も、今の所そんなに傾きも酷くなくて、落ち着いておられます。」



ふぅ~、土俵際でかろうじて踏ん張っている気分です。


私「夜、起きた時は、支えなくても一人で歩けたのですか?」


マドンナ「はい、ちょっと手を添えるくらいで大丈夫でした。」


昨夕の、切羽詰った様子が嘘の様な感じの、マドンナさんのやわらかい口調が、私には救いでした。


私の安堵感が電話線を走り抜けたのか、マドンナさんはこういいました。


「でも、昨日の事もあるし、今、調子が良いからと言ってこれが続くかどうか分かりません。病院に相談されたほうが良いと思います。」



確かにそうです。




私の頭の中では、昨日と同じ様に夕方から急に身体が傾いて、病院へ緊急搬送される夫の姿が描かれ、まだ、土俵際に立っている事には変わりない事に気が付きました。


私はK2病院のソーシャルワーカーさんへの直通ダイヤルを回しました。


そして、状況を説明し、出来るだけ翌日の主治医の診察を受けたいと思うが、場合によっては今日、緊急で受診したい旨を伝えました。


電話の向こうのワーカーさんの、優しい物言いは、私に安心をもたらしました。


大丈夫、何とかなる。何とでもなる。


そして、ワーカーさんが、主治医に連絡を取り、セルクエルを三分の二に減らして飲むと言う指示を頂き、受診は翌日まで我慢することとなりました。


たとえ、どんなに荒れたとしても、一日くらい何とかなる。











その日の夕方、大好きなIくんに送られて、夫は帰宅しました。


果たして、身体とご機嫌の傾き具合はどの程度だったでしょうか?



夫は・・・・



いつもと同じでした。


やや傾きはあるものの、特別に支える必要もなく、一人で歩いて階段を上り、いつもと同じ様に、靴のまま家に入ってゆきました。


眉間の皺も、いつもと同じ位でした。





「昨日は、本当に大変だったんです。薬の副作用かもしれないし、看護師はもしかしたら小脳の萎縮が進んだからかもしれないと言ってます。

いずれにしても大変な状況で、ご本人はもちろん、ご家族が倒れられたら終わりなので、今後の事を一度Yと相談されたらいいと思います。」



昨夕の現場がさぞ大変だったのでしょう。


Iくんは、心配そうにこう言ってから、帰っていかれました。








あの日から、2週間近く過ぎましたが、いつの間にか傾斜はなくなり、夫は時に襲ってくる小波に翻弄されながらも、生活は我が家にとっての「普通」の状態に戻りました。



主治医の診断は、薬の副作用だろう、とのこと。



それにしても、あの日の夕方の、短時間の極端な異変は何だったんだろう?



何だったんだ?



コメント

momoさん、こんにちは☆
私の父、精神科への
入院が決まりました。

momoさんと同じで、かわいそう、もっと優しくしておけばと思ってしまってます。
次、父に会う時、果たして私の名前を呼んでくれるんでしょうか。

不安でいっぱいですが
笑顔で、お父さんと言いたいそう思ってます!

P.S.、うちにも七歳になるゴンタという愛犬がいます。メグチャンのように賢くないですが最高の癒しです!!

ゆうゆうさん、

こんにちは。

お父様、入院されるのですね。どうぞ、穏やかな日々が続きますことをお祈りしています。

ゴンタくん、ますます、セラピー頑張ってね!

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

 | BLOG TOP |