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いつでも里親募集中

役割分担

4回目の面会に行ってきた。
比重が重い病棟の空気に慣れる唯一の方法は、避けないこと、逃げないこと、吸い続ける事。


それしかない。


今日の車中は、心が軽かった。


息子が一緒だったからだ。


敵陣に潜入するのに、一人と二人では天と地ほども違う。


銀色のベルトを両腕にまとったおじさんと、おばあさんは、今日はそこに居なかった。


ちょっとだけほっとした。





夫は、相変わらずの表情だった。


笑ってくれないけど、苦しそうでもない。


先生に話を聞くことが出来た。


ホールに出て、他の人と一緒に過ごせるようになることを目標としているけれど、今はまだ、他の人を掴んだり、誰かにまとわり付いてしまうので、午前午後一時間ずつしか出せない、とのこと。


隔離されている部屋の中では、荒れることなどは無く、じっと入り口に向かって立っている。


私がとてもショックを受けた、どろどろの食事については、飲み込みの様子を見て、普通食にするとのこと。


時々便失禁があるとの事で、今日は安心パンツをはいていた。


タイミングが合えば、大丈夫かもと思うのは、身贔屓かもしれない。


一番気になっている、表情が無くなってしまった訳は、薬かもしれないし、刺激のない生活だからかもしれない、と、先生とて断言できるものは無いようだ。

薬は、今までのセルクエルとリフレックスを止めて、デパケン一種類にしているとのこと。


そして、また言われた。


「何を目標にするかです。ホールで他の人と一緒に過ごせる様になることを目標としています。」







夫の顔を見て思う。


1割の笑顔は見られないけど、9割の苦しみもなくなった。


これで良いのかもしれない。



でも・・・分からない。


明日には、自分が何を思っているか、自分でも分からない。


あまり考えないようにしようと思う。


考えたところで、良い方向へ動くわけでもない。








楽しいことを考えよう。


今日、病棟で見たちょっと笑える話を書いてみる。


昼前、ホールには、昼食の配膳を待って、沢山の患者さんが座っていた。


看護師さんたちも、食事の到着を待って、後ろに立っていた。


皆が、ちょっと手持ち無沙汰の時間だった。


一人の男性が、突然皆の前に立ち、挨拶を始めた。


「今日は、お集まりいただいて、ありがとうございます。」


とても立派な挨拶に、私と息子は顔を見合わせた。


ん?何かの会合やってたの?


でも・・・ちょっと変だよね。


元、議員さんとか校長先生だった患者さん?


そのあまりの饒舌に、何が本当だか分からないまま、私と息子は彼の演説を聞いていました。


後ろに居る看護師さんたちも、じっと聞いています。


彼は、言いました。


「それでは、ここで会長さんのご挨拶を頂きます。」


すると、ブルーの拘束服を纏った「会長さん」が進み出て、これもまた上手に挨拶をしました。


司会の彼が言いました。


「それでは、本日はこれにて終了といたします。ありがとうございました。」


ホールでは、パチパチと疎らな拍手が起こりました。



息子と私は、思わず笑ってしまいました。


すごい!ちゃんと役割分担が出来ている。


その後、司会のおじさんも、会長さんも、運ばれてきたどろどろの食事を、何食わぬ顔で召し上がっておられました。





今日は、笑えた。




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