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CD

看護ステーションのすぐ前は、目が離せない患者さんの居場所になっている。

ベッドに寝かされている人もいれば、動かせないようになっている車椅子に座って、立ち上がれないように胴を固定されている人も居る。


人によっては、両手も縛られている。


その空間には独特な空気が流れていて、そこを通るとき、私は早く逃れたい思いになる。


何故だか、罪悪感すら沸いて来る。



誰も、好き好んでそこにいる訳ではない。


誰も、そこに大事な家族が置かれる事を望んではいない。


看護師さんたちも、必要が無い人をそこには置かない。


意地悪している訳でもなく、意地悪されている訳でもない。


「今」を過すのに、仕方がない事なのだと思う。


病気になってしまったのだから、仕方がないと思う。


でも・・・・・・


あまりにも、辛い。






3時半頃、面会に行った時、夫は、その空間に居た。


両手は、車椅子に縛り付けられていた。


今日は、どんないたづらをしたのだろう?


両手の拘束を解きながら、看護師さんが言った。


「さっき、トイレに連れて行ったときに、また少し・・こう(暴れる仕草)なったので・・・・」


「今日は、ずっとここに居るのですか?」


「いえ、そんな事はありません。職員が着いて、あちら(ホール)へ連れて行ったりしています。」







肺炎が治ってからの夫は、調子が悪い。


フリーにすると、他の患者さんの傍に寄って行ったりするらしい。


寄って行くだけならまだしも、先日の様に手が出ては、お互い悲しい。


職員さんには、誰かれなく手を出すそうだ。


それならば、事故が起きないようなやり方を取らざるを得ないのも仕方がないのだろう。








正面に立って、「お父さん、来たよ」と言うと、しかめ面をして私を見た。


その目が、心にグサッときた。


「せっかく(奥さんが来たの)だから、歩いてあちらへ行きましょう」


看護師さんがそう言って、夫を立ち上がらせてくれ、面会コーナーまで歩いた。


足取りはとてもしっかりしている。






今日も、モンブランを買ってきた。


「食べてくれる」内に、好きなものを食べさせてあげよう。


遠からず、食べ方を忘れるのだろう。


飲み方を忘れるのだろう。


命の繋ぎ方さえ・・・忘れるのだろう。







今日は、もう一つ秘策を用意していた。


夫が好きだった音楽を聴かせて見ようと思って、CDを持ってきた。


どんな反応をするか、楽しみだった。


イヤホンを耳につけてあげて、一番のお気に入りのCDをかけた。


私は、夫の顔をじっと見入った。


明らかに反応している。


音は外には聞えないが、大好きな加山雄三が流れているはずだ。


何曲目かに、手拍子を打ち出したのは、きっとノリノリの曲が流れているのだろう。


夫が、家にいた時と同じ様に、反応してくれたので、嬉しかった。


眠りかけの脳が、少しは目を覚ましたかもしれない。















何が良くて、何が良くないのか・・・・



だんだんと分からなくなって来た。






今の私が出来ることは、夫が好きな食べ物を持参し、夫が好きだった音楽を聞かせてあげること。


いっぱい話しかけること。





他に、何かあれば・・・・・












教えて欲しい。













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