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焼き芋

面会に行くのに、何となく気が重い。

会いたくない訳ではない。


逢いたい。


でも、気が重い。


半年が経過して、だんだんと落ち着いてきて、そろそろ次のステージへの話が湧いて来たと思ったら、また調子が悪くなった。


今までで一番悪いかもしれない。


車椅子での拘束を余儀なくされてから、一週間が経った。







「モンブラン」ばかりで飽きるかもしれないと思って、今日は「ティラミス」を買っていった。


何を持っていっても、夫は喜んで食べてくれる。


「喜んで」と書くのは、その食欲から推察しているだけだ。


「おいしい」とも「いいね」とも言ってくれる訳ではない。





私が、こうして一緒に居る時間は、夫は車椅子に縛り付けられる事無く過すことが出来る。


私が帰ると、夫はまた、車椅子に拘束される。


そんな夫に会いに行く事が、とても苦しくなってきた。





今日は、焼き芋大会があったらしい。


「ご主人は食べに行かれなかったので、良かったらどうぞ」と言って、看護師さんがホイルに包まれた焼き芋を持って来てくれた。




食べ終わった頃を見計らったかのように、婦長さんが来た。


きっと、私から良からぬオーラが発せられていたのだろう。


ご主人の事も心配ですが、奥さまも心配です。


気遣って貰えていると思っただけで、涙が出てきた。




私たち3人は、そのままテーブルを囲んで話しこんだ。


私と婦長さんが向かい合って、夫は、二人の間にじっと座っている。


大人しく、じっと前を向いて座っているだけだ。


私と夫は、お互いにしっかりと手をにぎりしめている。


夫には、二人のおばさんが何をしゃべっているのか、分かるはずもない。


一人のおばさんは、時々泣いて、もう一人のおばさんが慰めている、この感じ。


夫の目には、どんな風に映るんだろうか。









婦長さんに気遣って貰い、話を聞いてもらえて、その場では少しは心が軽くなった気もする。




と言っても、夫の状態、私を取り巻く周囲の生活、何も変わった訳ではなく、この重苦しい日々から抜け出す方法を、未だ見つけることが出来ないでいる。






夫が残した焼き芋を、家に帰ってチンして食べた。


帰り際に、車椅子に誘導されている夫の姿が、蘇ってきた。
























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