FC2ブログ

プロフィール

Author:momo


最新記事


最新コメント


最新トラックバック


月別アーカイブ


カテゴリ


FC2カウンター


フリーエリア

いつでも里親募集中

午前中の雨は、出かける頃には上がっていた。






005いくよ
はいはい、メグちゃん、行こうね。




病院に着いたころには、陽の光が眩しいほどだった。


今日も、お散歩に出られそうだ。


車いすに座っていた夫は、何となく視線が定まらず、いつもよりぼーっとしている感じがした。


でも、相変らずの食欲だ。


食べている内に、いつもの夫らしい表情になっていた。


やっぱり、私が来ると違うんだ、などと勝手な自己満足を覚えたりした。


食べ終わった後、「お散歩行く?」と聞くと、「いく」と答えてくれたので、意を決して出かけることにした。


意を決したのは、付き添いなしで外へ出ようと決めていたからだ。


鍵を開けてもらい、外へ出る。


エレベーターに乗って、階下へ降りて、建物の外へ出る。


陽の光が眩しい。


夫は、眉をしかめる。


手を繋いで、ゆっくりゆっくり歩く。


外は気持ちがいいね。


うん


ほら、梅が咲いてるよ。


うん


そんな会話をしながら、15分ほどの散歩を無事に終えて、病室へ戻った。




そして、思ったこと。


今までは、付き添いのお姉さんと一緒だったので、私は、夫に話しかけながらも、どうしてもお姉さんと会話する方が主体となってしまっていた。


初めて、ずっと夫の表情を見ながら、二人だけでお散歩をして、思った。


外を散歩する、と言うことは、夫にとって必要な事なんだろうか?


見慣れない景色、眩しい陽の光、まだまだ寒さを運ぶ風、


夫の表情には、明らかに、戸惑いがあった。


何だか訳が分からないよ、と言う表情だった。


そして、いつもの病室へ戻って、ソファに腰かけて一息ついた時、いつもの夫らしい顔に戻っていたのだ。


「二人で散歩する」と言う事に、喜びを感じているのは、私だけで、夫はもはやそんなレベルは超越した所で生きているのではないだろうか。


刺激が必要な時期、気分転換が功を奏する時期、


色々あるだろう。


今の夫にとって必要な事は何なんだろうか?






静寂










そんな言葉が浮かんでは消え、


また浮かび・・・・・






夫は、いつも私を置いて、さっさと一人で遠くへ行ってしまう。



峠の手前で、振り返って私を待っていた、あの頃と同じだ。












コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

 | BLOG TOP |