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いつでも里親募集中

休戦①

そんなに上手く事が運ぶ訳ない事は分かっていた。
夫の怒りが静まっていたのは、ほんの3日ほどだった。


素晴らしい3日間だった。


穏やかな夫と過す平和な日々に、この上ない幸せを感じることが出来た。


見つめあう



笑顔(らしきもの)の写真を撮ることも出来た。

egaokana.jpg
egaokana2.jpg



内心、反動を恐れていた。


反動は直ぐに来た。


穏やかな日々の中にも予兆はあった。


ずっとずっと歩き続け、殆ど座ることが出来なくなっていた。


足の甲がパンパンに腫れている。


夜、寝かせるのも難しくなってきた。


素人判断だけど、立っている状態で、身体のバランスが取れていて、座るとか横たわる事には苦痛を感じるようだ。


でも、寝かせない訳には行かない。


3日目の夜、ベッドに押し倒すように寝かせた。


身体は、右側を向いている。


夫は、苦痛に耐えるような顔で、とりあえず眠ってくれた。


翌朝、起こした時、顔が歪んでいるのが分かった。


歪みに比例するように、ご機嫌は最悪だった。


10時にヘルパーさんが来るまで、どうやって繋いでいたのかあまり覚えていない。


それでも、その頃には落ち着きを取戻し、バランスの良い立ち姿で過していた。


週はじめの初入浴以来、殆ど毎日シャワー浴出来ているのは、力量あるヘルパーさんたちのお陰だと感謝している。


午後1時に仕事から戻ってきた時、夫はソファに座ってじっと目を閉じていた。


この若いヘルパーさんたち、かなり、出来る!


でも、夫のお昼寝はそんなに長くは続かず、直ぐにまた立ち上がって歩き始めた。


そのまま延々と歩いている。





きっかけは、車いすだった。


夕方、歩き疲れていた夫は、置いてある車いすに、手を振り上げて怒った。


そして、そのままふらふらと床に倒れこんだ。


怪我はしていない。(と勝手に決めた)


でも、私一人では、倒れている夫をどうする事も出来ないので、そのまま床で休んでもらう事にした。


休んでもらうことにする、と言うと聞えは良いけれど、要は放って置くと言う事だ。


「放って置く」と言って、自己嫌悪に陥る場合は、「見守る」と言えば良いらしい。





そこからが地獄の始まりだった。


床に倒れている夫は、起き上がろうともがくけれど叶わず、床を叩き奇声を発した。


何時もの手段として、ずるずると引っ張っていって、寝室に閉じ込めた。


いや、遠くから見守った。


その内収まるだろうと思っていたのに、それは断続的に夜まで続いた。


その奇声は、私の身体の細胞の隅々にまで浸透し、さすがに、参った。


長男が帰って来た。


私は、ソファに寝転んで、目を閉じたまま、事の顛末を話した。


もう、最悪だわ。これじゃあ、何のために退院させてきたのか分からない・・・


私にしては、珍しく愚痴った。


一ヶ月が過ぎたらまた入院させた方がいいね。


帰って来たのが長男でよかった。


次男だったら、明日直ぐに病院に電話しよう、と言ったかもしれない。


何より、反対していた次男に、お父さんのこの姿は見られたくない。


お風呂入っておいでよ。


長男は、自分で食事の準備をし始めた。


夫の状態が悪いと、結局家族全員に何らかのしわ寄せが行く。


ぐったりと疲れ果てていたけれど、お風呂に入った。


そして、ほんの少し回復した元気で、オムツ替えをした。


床に寝転んだままの夫にこう言いながら。


お父さんが協力してくれないと出来ないでしょう。頑張ってよ。

お父さんがお利口で居てくれないと、周りの皆がもう一回病院に入れてしまうよ。

嫌でしょ、お家にいたいでしょ。ほら、お尻あげて。



夫と自分を叱咤激励しながら、何とかオムツだけは替えられた。


後はベッドへ運ばなくては。


もう一度事務所へ行ってしまった長男を、携帯で呼び戻した。


こんな事をしたのも初めてだ。


二人で抱えあげて、仰向けに寝かせることが出来た。


第一次戦線を突破した思いだ。





疲れた・・・・





夫が退院してから、何度もワーカーのSさんに電話しようと思いながらも、結局は自分の中で解決できてきた。


でも、今回はもう無理だ。


意地でも一ヶ月は頑張るつもりだけど、もう、やっぱり無理だ。


大体、最初から無理だったんだ。


こんな重度の人を連れて帰るなんて。


ああ、可哀想に。


夫は、私の身勝手に翻弄されただけだった。


せっかく病院で、それなりに落ち着いていたのに、私のわがままのために、また一からやり直しだ。


この一年間が全く無駄になってしまった。


本当に可哀想なことをしてしまった。


あのままずっと病院に居たほうが幸せだったんだ。


バカだ、選択を間違った、判断ミスだった・・・・


そう・・・思った。


明日は、絶対にSさんに電話しよう。


そう思いながら、眠りに着いた。






続く・・・・・




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