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急変③

「救急車を呼びましょう。」

え?何て?


きゅうきゅうしゃ?救急車?!


何で?


私は、救急車を呼んだ時の騒動が目に浮かんで、そんな大げさなことなどしたくない、と思っていた。


でも、どうやらお姉さんは冗談を言っている様ではなさそうで、上司に電話をして、状況を説明し始めた。


「今、○○さんの所に来ているのですが・・・・・・・熱は7度1分で・・・・・・・・心音は何とか何とかなんですが・・・・何とか何とかの数字が何とかで・・・・・」


もう、私には聞き取れない。


ただ、私が思っているより、ずっとずっと夫の状態は良くないらしい、と言うことだけは分かった。



腰が痛いのを看て貰おうと思って看護師さんを呼んだだけだったのに、全く違う展開になって行きそうな、嫌な予感がする。


夫は、どうしても、直ぐに内科医に罹らなくてはならない様だ。



私は言ってみた。


往診していただける先生は居ないでしょうか?


救急車を呼ぶ騒動も嫌だったけど、夫を何処かへ移動させるのが嫌だったのだ。


お姉さんは首をかしげて、


「う~ん・・・いきなりは無理だと思います。」と言われた。


後から考えると、退院後直ぐに医師の往診も組み入れておけば良かった事になるが、その時は、まだ良いだろうと言う判断をしたのだから仕方が無い。


せっかく家に帰って来て、出来るならばこのまま最期まで・・と密かに思っていたのに、1ヶ月も経たない内に、何処かへ動かなくてはならないのが嫌だった。


しかも、慣れ親しんだ病院ならまだしも、初めての所は、なお更億劫だった。


第一、この重度の認知症患者を受け入れてくれる内科の病院などあるのか?


そんな心配も大きかった。


看護師のお姉さんも、救急車を呼ぶのは良いとしても、受け入れ先があるかあどうかを心配されていた。


まずは、先日まで入院していたK2病院が受け入れてくれるのがベストだ。


ほんの昨日、ワーカーSさんが、力強い後方支援を約束して下さったばかりだったので、まずはそちらに電話を掛けてみた。


受付のお姉さんにSさんに繋いでもらうようお願いした。


しばらくして、受付嬢がこう返事した。


「Sは今、手があかないので、後ほどお電話すると申しております。」


Sさんは、いつもいつも忙しい。


いつもいつも携帯電話が鳴っている。


いつもいつも誰かがSさんを待っている。


1年間、面会に通う中、そんなSさんの忙しさが私には分かっていた。


だから、「じゃあ、お願いします。」と言って電話を切った。


看護師のお姉さんはあせった。


何分後に掛かってくるか分からないSさんからの電話を悠長に待ってはいられないのよ、と言う雰囲気だ。


そんなに緊急なの?


私は、まだ事態が分かっていなかった。


再び、電話をして、緊急でSさんを確保してもらい、お姉さんは何やらしゃべっている。


「そうですか、今日は、無理なんですね・・・・」と言う声。


お姉さんが話し終わった後、私は受話器を渡された。


Sさんの声が聞える。


今、看護師さんと話しましたが、救急車を呼んで、内科に罹って下さい。今日は、無理なんですが、明日だったらこちらに入院できますから。


何で、皆、救急車、救急車、って言うんだ?


救急車ですか?そんな・・・おおごとは・・・・明日、そちらに入れて頂けるんだったら、今日一日、このまま家で様子を見てはいけませんか?


看護師さんが看て、そうした方が良いと言う判断なので、そうして下さい。救急車を呼ぶのは、ちっともおおごとじゃないですよ。
内科で看てもらって、お薬をもらって家に帰れるなら、帰ってくれば良いのですから。



Sさんは、何としてでも私を説得しなくてはならないようだ。


もしかしたら家に戻れるかもしれないと言うSさんの言葉に一縷の望みを託することが出来た。



仕方がない。


そうと決めたら、それなりに動こう。


私が、そう決めたので、お姉さんは直ぐに救急車を呼ぶことにした。


ここで、ボケ。


「救急車って、117でしたっけ?掛けたことないから・・・・」


えーーー?!


119ですよ。117は、時報ですよ。
(はぁ・・・なんてこった・・・)


それはさて置き、私は急いで、入院セットを用意した。


と言っても、そんなセットを常備している訳ではなくて、要はカバンに、夫の着替えとオムツを詰め込んで、財布の中の保険証と診察券、○障の医療症、現金、を確認しただけの事だ。


ちょうど出かけるタイミングだった長男が、事務所から家に戻ってきたので、事の顛末を話し、今救急車を待っている所だと話した。


皆、青天の霹靂だ。


一緒に動ける次男を呼び戻してもらうよう頼んだ。


この期に及んでも、私の目には、夫は落ち着いて寝ているように見える。


皆・・・騒ぎすぎじゃないの?


まだ、そう思っていた。





暫くすると、遠くからサイレンの音が聞えて来た。




続く・・・・




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