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急変⑦

一夜明けた。
私の頭の中は、夫を見送る事で一杯だった。


長かったのか、短かったのか、それも分からない。


36年間、夫婦として過し、最後の10年は、過酷で辛い期間だった。


だけど、それももう終わり。


もう、楽になろう。




午前中、救命センターから電話が入った。


ドキッ!


「先生が今後の事についてお話しがしたいと申しておりますので、今日、こちらへ来られますか?」


若い看護師さんの声は、それだけを言った。


私は、午後から行く事を約束して、電話を切る前に、恐る恐る聞いて見た。


あの・・主人の様子は如何でしょうか?


「あ、はい、酸素の状態も大分改善して、落ち着いておられます。」


ほっ・・良かった。


気を良くして、救命センターに出かけることが出来た。


夫は・・・・なんと、車椅子に座っていた。


とても楽そうな、穏やかな顔をして。


昨夜の、緊迫したやり取りは何だったのだろうと思うほどの、落ち着いた光景だった。


お父さん、来たよ。わぁ・・良い顔してるね。


私は、夫のおでこに手を当ててそう言っった。




その後、私たちは、また昨夜と同じ部屋に案内されて、先生と相対していた。


高濃度の酸素と点滴で、肺炎は改善されつつあります。結果的には、呼吸器をつけなくても良かったと言う事になります。


(ほら、ほら、ほらね、そうだったでしょう)
私は、内心得意だった。


K2病院と連絡を取り合っているのですが、明日の午前中にあちらに転院することが可能です。もちろん、状態次第では、出せないこともありますが、このまま順調なら転院していただいても大丈夫だと思います。

ただ、ご存知の通り、K2病院は精神科の病院なので、内科的にはここのレベルの治療は出来ません。ここは、大学病院なので、マックスの治療が可能です。

そう言う事もご承知いただいた上で、ご希望されるなら、明日移れますが・・・



私は、この救命センターで、夫が急速な回復を見せたことに気を良くして、専門が精神科のK2病院へ、そんなに直ぐに移っても大丈夫だろうかと、やや心配だった。


決して、せかすという訳ではありませんが、ここは命に関わる症状の方を治療する所なので、落ち着いたら次の所へ移っていただかなくてはなりません。


先生の言われることは、その通りだと理解できた。


息子が聞いた。


家に連れて帰ることは可能ですか?


ん?次男にしては、めずらしい質問じゃないか・・・


いえ、この状態では無理です。


先生のその答えで、決まりだ。


再び、K2病院でお世話になろう。


今は、それしかない。



そして、晴れの退院の日から、僅か26日目で、夫は再びK2病院へ入院する事が決まった。


最低1ヶ月は家で頑張ろう、と言う私の決意は、思わぬ伏兵に、ばっさりと切られてしまったのだ。




翌日、6月6日、夫はあちこち管を着けたまま、濃度の濃い酸素ボンベと共に、介護タクシーで古巣に舞い戻った。




続く・・・・・



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