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いつでも里親募集中

宇宙人

私は、最近とても疲れている。

そりゃそうだ、と思う。


病状的には在宅困難(昨日M先生が書かれた紹介状にそう書いてあった)な夫を家に連れて帰り、


怒涛の3週間を過し、


挙句、不本意ながら救急車に乗せられ、


人工呼吸器をつける、などと言われ、


数日しか持たないからと言われて、今の病院に舞い戻り、


もう長くはない事を覚悟し、


迷いに迷った末、最期の看取りを再び家ですることを決断し、


実現への最終段階で、足の爪が真っ黒な先生に会ったりして・・・・


これで、元気一杯ならば、宇宙人だ。


看取りのために連れて帰る、と言うことは、あまりにも重い。


決断できた理由、きっかけについては、いつか書きたいと思う。


もう、迷わないと自分に言い聞かせていても、実際の心の中はそんなに簡単に割り切れるものではない。


何て無謀な、本当に出来るのか?と言う思いは消せない。


昼間、一人で居ると、そんな思いが大きくなる。


大波の様に押し寄せてくる不安につぶされそうになる。


そんな不安な思いから助け出してくれるのは、いつも夫だ。





今日も、夫は、何も変わらないで私を待っていてくれた。


今は、酸素も取れ、オシッコの管も取れて、水分とミネラルの点滴だけをしている。


口から食べる訓練は、家に帰ってからする事にした。


内科のA先生が言われるには、どちら(病院でも家でも)にしてもリスクはある。


病院で訓練を始めて、誤嚥してしまい、結局家に戻れなくなる可能性もある。


との事だったので、家に帰って、私が食べさせる方を選んだ。





今日の夫は、始め、ご機嫌が良くなかった。


久しぶりに、○△□※・・・・・・の声を聞いた。


懐かしい・・・とは言えない。


ベッドの柵を握って、がたがたと揺すっている。


点滴の管を取ってしまわないように、両手を拘束されているので、唯一の意思表示だ。


私がいる間は、拘束を外してもらう。


しっかりと手を握り締め、語りかける。


あと2回寝たら、お家に帰るからね。もうちょっとだから、待っててね。


ベッドの脇に座って、夫の顔の至近距離で話す。


繰り返しているうちに分かってきたが、夫がとてもいい顔になる話題がある。


家の事や、家族の事、昔の懐かしい話し・・・・・などの時は、普通にいい顔になる。


ところが、夫がサラリーマンを止めて、家業を継いだ顛末に至ると、とてもとてもいい顔になるのだ。


得意げな表情になる。


振り返ってみると、以前からそうだった


やっぱり、男だと思う。


自分が成し遂げた(いや、成し遂げようとした)仕事の事だけは、忘れていないのだ。


凄いと思う。


私は、夫のそんな顔が見たいので、いつもその話題をする。


お父さんが一番偉い、お父さんは凄い。ほんとに良く頑張ったよね。


と、散々誉める。


今日の夫には、残念ながら言葉がない。


だけど、


どうして、そんなに頑張れたのかな?頑張ろう!って思ったの?


と、聞いてみると、夫はほんの少し頷いた。


分かってくれてるんだなと確信できる。


そうか・・・お父さんがそんなに頑張ったんだから、お母さんも今度の事(退院のこと)頑張るね。協力してね。


夫は、もう頷いてはくれない。







病室を出る頃には、私はすっかり元気を取戻している。


何とかなるよ、何とでもなるよ、と思いながら、うきうきと帰りの車を運転する。


私に、こんなに元気をくれる夫は、


もしかしたら宇宙人かもしれない。











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