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いつでも里親募集中

夫の回復力は、半端じゃない。


食べる。


出す。


眠る。


人間としての基本的営みは、ほぼ100点満点だ。


「ほぼ」をつけたのは、「出す」営みに、薬の力を借りているからだ。


退院の日に、病院でが出て以降、6日目に一度、更に、5日目に一度出たきりだ。


でも、薬さえ飲めば、苦労せずにたっぷりと出ているので、良いとしよう。


もはや、トイレに座ってもらうことは出来ないので、オムツの中の後片付けに少々手こずる位だ。


そして、これらの基本的営みが出来るようになると、体力の回復は半端じゃない。


やはり、まだ若くて元々健康だからだろう。


手を握る力は凄い。


身体に動きが出てきて、一人で寝かせておくのも心配になってきた。


一日の大半を、車いすに座ってリビングで過している。


車いすに座っていても、立ち上がる素振りを見せる。


まさか・・・・歩き出す?


通常、元気が出て、歩けるようになったら、赤飯でも炊くところだが、夫の場合、元気回復して歩けるようになる事が、幸せに繋がるかどうか疑問があることが悲しいところだ。


今のところ夫は、歩けなくなった代わりに、苦しみと不安と戸惑いが無くなった。


それなのに、何故だか最後まで消えないのが、「怒り」だ。


怒る、怒る、元気一杯、怒る。


夫の脳をかち割って調べてみたい思いだ。


きっと、「怒り」と書かれた細胞がぎっしり詰っているんだろう。


ほんの2週間前に、命の心配をしていた事が、バカバカしく思えてしまう。







人間の心とは、なんて、なんて、勝手なもんだろうとしみじみ思う。



この場合の「人間」とは、限定お一人様、



私だ。



いよいよ夫の死を覚悟した時、嘗て無いほどの愛おしさを感じたのがついこの間のこと。


その時の私は、まるで菩薩様のごとく全てを包み込む愛に満ち溢れ、産まれたての赤子をその手に抱いた時の様な無償の愛の心で夫を見つめることが出来た。


あの世からこの世へ、産まれ出たばかりの赤ちゃんと、この世からあの世へ戻って行こうとしている夫は、何一つ違いが無かった。


でも、夫は、とりあえず今回は、天国の入り口の前で、Uターンしたらしい。


えっ?帰ってきたの?


それが嬉しくない訳はない。


その後、徐々に元気を取戻して行く夫を見るにつけ、おかしくて仕方がなかった。


ついこの間死にそうだったのに、今はこんなに怒ってる。


いいよ、いいよ、どんどん怒っていいから、もっともっと元気になって。


そう思っていた。


まだ菩薩様の余韻が残っていたのだろう。


夫は、私のご希望に沿ってくれたのか、どんどん元気になった。


そして、怒りのパワーも元に戻った。


それに連れて、私の心も普通の人間に戻った。


そこまで怒らなくてもいいでしょ、と思う。


ベッド上で、野菜スープの器がひっくり返る。


また?


形相が変わり、ギラッとした目で見つめられる。


また?


〇#$※・・・・・・


また?







つい先日のあの愛おしさは何処へ行った?


何があっても受け止める、あのおおらかな心は何処へ行った?


はぁ~・・・・・・


つくづく思う。


夫の短期間での変化も激しいけど、それに伴う私の心の変遷も、なんと激しいこと。


とは言え、「怒り」に取り付かれていない時の夫の表情は、格段に穏やかになり、生活全般は、ずっと楽になっている。


一番大変だった時期にあこがれていた「車椅子に座ってじっとしている」状態が、現実のものとなっている。


なのに・・・・人間、いや、私とは、何て勝手なんだろうかと思う。


生と死のはざ間に居るのも、いや。


元気回復してくれたのは、いい。


でも、ここまで「怒り」が復活するのは、いやだ~。


夫の口に、せっせと好物を運びながら、複雑な気持ちの退院2週間目である。









005きけん

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