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いつでも里親募集中

「こんなに想いの強い方は初めてです。」 看護師長Jさんは言った。


女の人は、ある程度まで行ったら、そこで区切りを付けてしまう事が出来るのです。

そこは男性よりも上手です。

もちろん、今までに想いの強い方もおられましたが、こんなに想いが強い人は初めてです。

私でもそこまで出来ません。



私の事を言われている。


私は、この10年、残酷な病に冒されてしまった夫との付き合いを、自分なりの方法でやってきた。


自分なりに精いっぱいの努力はして来たが、それは自分の「限度内」での事だ。


自分のやりたい様にやってきただけだ。


でも、今までにお世話になった介護関係の方々、また医療関係の方々からは、良くこう言われた。


何故、そこまで出来るのか、


自分なら、出来ない、と。





在宅で看ていた頃、ケアマネIさんとしゃべっていた時に、気がついたことがある。


ご主人は、病気になる前、とても良い人だったって言われましたよね。


確かに、病気になる前の夫を振り返ってみると、本当に良い人だった。


私もそうだけど、大抵の人は、旦那さんに対して、何らかのうらみつらみを持っていることが多いんですよ。


そこで思った。


もし、夫が病気になる前、良い人じゃなかったら、私はどうしているだろうか、と。


理不尽なことで暴力を振るったり、浮気をしたり、家庭を顧みないで私や子供たちを悲しませるような人だったら、今と同じ事をしているだろうか、と。





多分・・・・今とは違っていかもしれない。





病気になるまでの夫は、本当に良き夫、良き父親であった。


夫のお陰で、満ち足りた幸せな人生だった。


そんな夫に対して、今、私が持っているのは、感謝以外の何物もない。


うらみつらみ、などは、何処を探しても見当たらない。


あるのは、そんな優しい夫に対して、もっと良い妻であれば良かった、と言う後悔だけだ。









Jさんが言った。


もしかしたら、将来こうなる事が分かっていて、病気になる前の人生で、一生分の出来る事をやってしまったのかもしれませんね。

ご家族に対して、ご自分がやりたいと思う全てをしてしまわれたのでしょう。

「神様」が、そうしてくれたのかもしれません。





今の私は、「神様」が好きではないけど、そう言う考え方もあるんだな、と思って聞いた。




ケアマネIさんは、以前こんな事を言っていた。


私は、人間は、生れて来る前に「神様」と契約をしていると思っています。

どんな人生になるかをあらかじめ知らされて、それを納得してこの世に生れて来るのだと思っているのです。

だから、これだけの人生を引き受けて、生れて来られたご主人は、すごいなぁと思うのです。





「神様」との契約。


色んな考え方があるものだ。





ワーカーのSさんは、昨年の入院中に、状態が酷くて私がかなり落ち込んでいた時、こんな話をしてくれた。


私は、ご主人はちっとも不幸だと思いません。

そりゃあ、病気になるよりならないほうが良いに決まっているけど、だからと言って不幸だとは思いません。

入院させたが最後、全然面会に来られない家族もいます。だけど、ご主人は、こんなにご家族から愛されています。

元気だった時に、しっかりと仕事をして、息子さんたちが立派に後を継いで、そして、こんなに素敵な家庭を築いて来られたんですもの、私は、ご主人はちっとも不幸だと思いません。



そして、認知症は「神様」からの贈り物だ、と言われた。



過酷な運命に翻弄されてしまった人間を支援する立場にある方は、我々が、少しでも気持ちが楽になれる様に
、言葉を尽くして下さる。


私も、もし、その立場だったら、同じ努力をすると思う。


当事者と同じ想いを共有する事は不可能だから、せめて、気持ちが少しでも楽になれるような言葉を探す。


沢山の経験に裏打ちされた言葉は、何らかの参考になり、それでその場が救われる事もある。


実際、言葉一つで、随分心が楽になったり、またその逆もあったり、と言うのは長く生きていると誰しも経験があるのではないだろうか。








問題は、その時の受け手の心理状況にある。


言われた言葉が、素直に心に入ると、気持ちが楽になれる。



同じ様な苦難の人生でも、その人のとらえ方や考え方で、違ったものになる。


どうせなら、前向きに明るく、ちょっとでも良い方向へ考えて生きてゆく方が、幸せに近づけるのだろう。






だけど、現実はそんなに甘くない。



我が家の場合、まだ、道のり半ばなので、夫の人生、私の人生に結論を付ける事は出来ないけれど、今のところ、どう考えてもこの病気が「神様」からの贈り物だとは思えないでいる。



まだ初期の頃、今から振り返ると、夫はとても優等生だった。


病気になっても、表面上は心乱すことなく、不満やいら立ちを私たち家族にぶつける事等一度もなかった。


だから、私は、逆に夫の病気をあまり自覚出来ずに、むしろ病気である事を忘れて過ごそうとして来た。


そんな感じで、比較的楽に過ごしていた頃は、周りの言葉が、とても素直に心に入って来た。






いよいよどうしようもなくなってから、慌てた。


それ以降の経過は、全てこのブログに記してある。





周りの人はいろんな事を言う。


きっと、心配してくれて元気付けようとしてくれているのだろう。


ありがたいけれど、今の私は、ネガティブ。


同じ様な場所を歩いている仲間、又、確実に後ろから着いて来ている人たち、


そんな方々のブログを読むにつけ、何か励ましの言葉や元気づける言葉を残せないだろうかと思っている。


だけど、本当に苦しい時は、どんな言葉も受け入れられなくなってしまう。


だから、物言わぬ犬や猫やモルちゃんに癒されたりするのかもしれない。






神様?











いないと思う。

























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